アトムとビット

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アトムとは、原子、ビットとはコンピューターの世界のデータの単位。「アトムとビット」とはモノとデータ、といった程度の意味です。

今日は、実はあるものを仲間で集まってラピッドプロトタイピングしていたのですが、そのときに副代表米山が、紙コップを丸く切り取り、それをあるものに見立てました。そして、みんなでそれを手に取ったり、使ってみたりして、プロトタイプをテストしたのですが、まさにこれはアトム=モノの世界でした。

ビット=データの世界はやり直しが何度もきいたり、無限に複製ができたりと、とてもメリットの多い世界といえます。そして、ビットの世界には重量もありません。でも、直接手に取ったり、匂いをかいだりはできない世界です。それに近づける、バーチャルな技術も多く開発されているわけですが。

反対にアトム=モノの世界は破壊されたら元に戻らないし、複製を作るには手間がかかるし、とデメリットもありますが、直接触れる、一目でわかる等の即効性もあると言えます。これは、紙の本と電子書籍ににています。開いたら見れるという紙の辞書の即効性はみなさんがご存知の通りです。でも、紙の辞書は重量があり、カバンにドイツ語、フランス語、英語の辞書を入れて歩くのは現実的ではないわけです。電子書籍ならそれが可能です。

この「ビット(モノ)とアトム(データ)」の世界は実は大きく隔たっており、それをつなぐのがUI(ユーザーインターフェイス)やデータ変換の仕事です。UIの例としては、iOSに代表される「慣性スクロール」などが有名です。蛇足ながら説明しておくと、スマホ等で勢いを付けてスクロールすると、指を離してもすぐには止まらず、しばらく慣性で動いているかのような動きをする、あれです。

机の上で紙を指で勢いよく滑らせれば、当然あれに近い動きをするので、まさにアトムの世界をビットの世界に取り込んで、シュミレートしたものと言えます。

デジタルが進んでいて、アナログが古いとすると、新しいはずのデジタルが古いアナログをまねるのですから、考えてみると面白いですね。音楽演奏や制作の世界では、アナログのアンプをシュミレートするデジタルのシュミレーターが当たり前のように使われています。

from wikipedia

音楽のお話が出たので、デジタルとアナログのデータ変換のお話をしておくと、音という振幅の信号をデジタルに変換するときには、図のように滑らかな波をそれに近い階段状に置き換えているわけです。その際の階段のステップの幅をサンプリング周波数といい、階段の高さのキメの細かさを分解能といいます。通常のCD音源の場合、サンプリング周波数は44.1kHz、分解能は16ビットで、1秒間に約44100回サンプルを抽出し、その時の信号を16段階で表したものといえます。単純にこの2つの数字が増えれば、それだけ解像度が上がったと言え、いわゆる音質がいい、ということになります。最近ではサンプリングが96kの分解能24ビットの音源が出てきていますし、例えば僕の音楽制作ソフトでも、ソフト内では96k、24ビットで処理して、最終段階でCDクオリティの44.1kの16ビットに書き出す、という作業を行っています。

話を「アトムとビット」にもどすと、その新しい接点としては「3Dプリンター」が注目されています。樹脂等をインクジェットプリンタのようにノズルから押し出して、立体成形していくプリンタ(便宜上プリンタという言葉ですが、もうちがうものですよね。印刷とは言えないと思いますし)のことです。たくさん同じものを作るにはコストや時間の問題がありますが、少数のプロトタイプを作るには向いています。3Dを扱える必要がありますが、オンデマンドでのプリントサービスも登場していますし、価格によっては、アイディア・ラボ〔β〕でもなにか挑戦したいなあ、と思っています。

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